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犬猫の乳腺腫瘍の症状・原因・検査・治療法について|獣医師が解説 千葉県船橋市・鎌ヶ谷市のハロー動物病院

船橋市・鎌ヶ谷市・白井市の皆さまこんにちは。

千葉県船橋市・鎌ヶ谷市のハロー動物病院です。

今回は乳腺腫瘍について解説いたします。

 

 

◆乳腺腫瘍とは…

『犬と猫の乳腺腫瘍』

乳腺腫瘍とはおっぱい(乳腺)にしこりができる病気です。

犬の乳腺は片側に5つ左右合計で10あり,猫は片側に4つ左右合計で8つあります。乳腺が腫れたりしこりにさわる場合この病気が疑われ,一般的には高齢の動物に発生する病気ですが,若くてもできることもあります。

性別においてはメスにおこることがほとんどですが,ごくまれにオスにも認められます。

犬の場合は良性腫瘍と悪性腫瘍(がん)の可能性は半々くらいですが,猫の場合はその80%以上が悪性のがんであると言われています。

 

◆原因

原因として、

乳腺がんの発生は性ホルモンと関連があることが知られています。

ある報告では不妊手術を受けていない猫に比べて,生後6か月齢で不妊手術をうけた猫は乳腺ガンの発生率が91%低下,7~12か月齢の猫では86%低下,

13~24か月齢の猫では11%低下し,24か月齢では不妊手術によるこの疾患の予防効果は認められませんでした。同様のことが犬でも知られています。

 

 

◆症状

主な症状としては、

痛みが強くおこる炎症性乳腺がんという犬のがん以外はほとんど無症状のうちに進行していきます。さわった時に,おっぱいに硬いしこりがあったり,腫瘍が大きくなるとしこりを気にしてなめたり,患部がじゅくじゅくしたりすることがありますが,一般的にはおうちの方が小さなしこりを発見されご来院されるケースが多くあります。

 

◆検査

診断のためには、

しこりを目で見たり触って確認をし,また他の腫瘍と区別するために細い針をつかって患部の細胞を採り,顕微鏡で細胞の種類を見分ける細胞診を行います。また,レントゲン検査や超音波検査などの画像検査やリンパ節の検査などを行って,腫瘍の進行度合いを調べます。

手術によって切除した乳腺を病理組織学的検査で調べて乳腺がんであることを確定診断し,リンパ節への転移の有無も確認します。

 

◆治療法

治療としては、

進行度合いにもよりますが外科切除が第一選択となることがほとんどです。ほかの組織への転移があったり,犬の炎症性乳腺がんの場合など,手術が適応にならないこともあります。

また犬の場合には良性疾患も存在するため,しこりのある乳腺だけの切除を行うことがありますが,猫の乳腺腫瘍の場合は悪性が多いため,再発防止のためにしこりのある側の乳腺4つすべてを切除します。また,近くに存在するリンパ節(腋窩リンパ節や鼠経リンパ節)も一緒に切除することが大切になっています。

もししこりの部分だけを切除すると,周囲の乳腺へのわずかな浸潤や,リンパ節への転移を見逃してしまうことにつながり,手術後の再発のリスクが高くなります。外科手術のみで治療が終わるケースも多くありますが,状況によっては,術後に化学療法(抗がん剤や分子標的薬などをつかった治療)を行ったり,進行がんの場合は少しでも毎日を楽に暮らせるように,痛みを和らげるなどの様々な緩和療法を行います。

 

予後としては,

乳腺がんの性質やどれくらいの進行度合いかによって異なります。悪性度が高い場合で,病変の大きさも3㎝以上など大きかった場合には肺などへの転移が認められたりすることがあります。

乳腺がんはおうちで発見できる病気の1つですので,できるだけ普段からおなかを撫でてあげて乳腺のチェックを行いましょう。

当院では,犬の場合で小さめのしこりであれば日帰り手術も承っております。

もしもおっぱいにしこりを見つけられた場合はできるだけ早く当院にご相談ください。