『なぜ、蚊のいない冬にもフィラリアのお薬を飲むのですか?』 と
よく診療中に聞かれますが、
これは、4月の上旬から蚊が見られた場合、1ヵ月後の5月から
フィラリアのお薬を飲むということに関連しています。
実は、フィラリアのお薬は、予防薬ではなく駆虫薬なんです。
蚊がフィラリアの仔虫を運んでいて、犬の血を吸うときに体内に入ります。
その時すぐに、お薬を飲んでも実は効果がないのです。
犬の体内に入って1ヵ月後にお薬を飲んでいただくと、
フィラリアの仔虫を駆除できるといったお薬なのです。
11月や12月にお薬を飲む理由は、10月、11月に感染したフィラリアの仔虫を
1ヵ月後に駆虫するためなのです。
あるデーターでは、10-12月のフィラリアのお薬の飲み忘れで、
フィラリアに感染するパターンが高かったとの報告がでていますので、
12月までしっかり予防しましょう!
ちなみに1ヶ月に1回投与しますが、1ヶ月ずっと効果があるわけではありません。
ずっと体内に残るように思われがちですが、効果があるのは、3日程度です。
1ヶ月に1度、それまでに感染した仔虫をいっせいに駆虫しているという訳です。