船橋市・鎌ヶ谷市の犬猫の動物病院なら|ハロー動物病院

スタンダード認定
動物ナビ
船橋本院 047-449-3986 船橋市二和西4-23-7
新鎌ヶ谷分院 047-441-3986 鎌ケ谷市新鎌ケ谷2-7-2
オンライン順番受付 ※新鎌ヶ谷分院のみ

BLOG

犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)の症状・原因・検査・治療法について|獣医師が解説 千葉県船橋市・鎌ヶ谷市のハロー動物病院

船橋市・鎌ヶ谷市・白井市の皆さまこんにちは。

千葉県船橋市・鎌ヶ谷市のハロー動物病院です。

今回は『膝蓋骨脱臼(パテラ)』について解説いたします。

 

◆『膝蓋骨脱臼』とは…

『膝蓋骨脱臼』とは、膝蓋骨、いわゆる「膝のお皿」が外れてしまう症状のことを言います。膝蓋骨のことを英語で「patella」というので膝蓋骨脱臼の事を略して「パテラ」と呼ぶこともあります。外れる方向によって内方脱臼、外方脱臼、両側性脱臼に分類されますが、ほとんど(85%)が内側に外れる内方脱臼となります。小型犬で発症しやすく、50%以上の症例で左右の膝に発症します。

 

◆原因

原因には、

先天性と後天性(外傷性)があります。

先天性は、生まれつきや発育期に骨や筋肉の成長に不均衡が生じてくることで発症します。

後天性は、交通事故や飛び降りたり転んだりなど、怪我や生活習慣により物理的に骨や靭帯が障害を受けることで発症します。

 

◆症状

具体的な症状の例として、

・たまにスキップする様に歩いたり、片足をあげて3本足で歩いていたと思ったら何事もなかったように4本足で歩いている。

・膝を曲げ伸ばしするときにパキッと音がしたりカクッと言う動きになる時がある。

・腰を落としてガニ股で歩いている。

・高いところに登ったりジャンプをしなくなる。

・時々痛がったように後ろ足を気にする。

などがあります。

成長にともない徐々に進行する場合は、通常痛みがないことが多いですが、脱臼が繰り返され軟骨が傷害されたり、外傷性に脱臼した場合は痛みが生じることもあります。

 

グレード

膝蓋骨脱臼はSinglton分類という方法で4つのグレードに分類されます。

グレード1:膝蓋骨は常にはまっているが、手で押すと脱臼し、手を離せば戻る。

グレード2:膝を曲げ伸ばしすると、膝蓋骨が脱臼したり元に戻ったりする。

グレード3:膝蓋骨は常に外れているが、手で押せば元に戻り、手を離すとまた外れる。

グレード4:膝蓋骨は常に外れていて、手で押しても戻せない。

 

グレードが進むにつれて症状が重くなる傾向にありますが、症状がない症例も多くみられます。グレードだけで治療方針を決めることはできず、年齢や症状などを考慮し総合的に判断する必要があります。

 

◆検査

膝蓋骨脱臼を診断する検査には、

歩行検査(観察)、触診、レントゲン検査 などがあります。

歩行検査では、歩いたり走ったりする様子を観察し、体重のかけ具合や足の動かし方によってどの足の異常が疑わしいかを確認します。

触診では、立ったまま、もしくは横に寝かせて、膝を曲げ伸ばししながら膝蓋骨のはずれ具合や方向、痛みなどを確認します。実は、触診が診断するのに一番重要な検査であり、膝蓋骨脱臼以外の病気がないかどうかもここで確認していきます。

レントゲン検査では、骨の変形や関節炎の有無、その他の併発疾患がないかどうかを確認します。

 

◆治療法

治療法には

保存療法と外科療法があります。

 

基本的に症状のない、もしくは稀にしか症状を示さない場合は「保存療法」が適応となります。ただし、成長期の場合は徐々に進行する可能性があるので、成長が終了する年齢までは1~2か月ごとに受診し、進行具合をチェックすることをおすすめします。

保存療法としては、日常管理として後肢が回旋するような運動やジャンプなど衝撃性の高い運動は避けるようにします。体重管理(肥満対策)も重要な悪化予防策のひとつです。その他、症状に合わせてリハビリテーション、痛み止め、サプリメントなどを併用していきます。

 

これらの保存療法を行っても症状が改善しなかったり、徐々に症状が進行していくような場合は「外科療法」が適応となってきます。特にグレード3~4の症例は年齢とともに骨格異常や関節炎が進行し、手術が困難になることもあるため、早期の外科療法を検討する必要があります。

具体的な術式としては、

膝蓋骨を正しい位置に調整する、脛骨粗面転移術脛骨回旋制動術、膝蓋骨がはしる溝を深くする滑車造溝術などがあります。そのほかいくつかの術式を症例によって組み合わせることで膝蓋骨が脱臼しないように調整していきます。

 

最後に、

膝蓋骨脱臼は、若齢の時から発症していることが多いですが、先にも述べたように症状がない症例も多くいます。中には症状がなくても早期の手術が適応になる場合もあります。何かご不安なことや気がついたことがあれば、当院までご気軽にご相談ください。